——巡り来る幸福も不幸も、そして人の命までも『運』が支配する世界——
この世界には、同じ容姿をした3人の人間が存在し、「容量(テラ)」という『運』や『生命力』等といった人間が存在するためのエネルギーを、分配・共有し合っている。
そしてその3人は、「容量(テラ)」が最も強い1人の「ルート」と「容量(テラ)」が弱い2人の「サブ」に分けられる。
「サブ」と呼ばれる2人が出会うと、事故や病気などでその存在が消滅(死亡)してしまい、生き残った「ルート」が
「サブ」の「容量(テラ)」を吸収し、あらゆる面で成功を収める「マスタールート」となり、
幸福に満ちた人生を送ることができる。
これがこの世界の人間たち全てを支配する隠された理(ことわり)、「ドッペルライナーシステム」なのである。
この「ドッペルライナーシステム」にのっとり、世界を監視し、「容量(テラ)」のバランスを保つ「共存均衡」を維持する存在がある。彼らは身体能力や寿命など、人間を遥かに超越しており、人の知らぬ聖域『清き処』にて部族ごとに暮らしている。その名は——「元神霊(もとつみたま)」。
これは、人間の少年・慶太と「元神霊(もとつみたま)」の少女・クロが出会ったことにより
始まる戦いの物語である——。
© 林達永・朴晟佑/スクウェアエニックス/サンライズ・バンダイビジュアル